香港電撃高達模型王大賽2009

【 出品作品ピックアップ 】

マンネリという言葉で括るのは如何なものかと思うが
長く続くコンテストというのは気がつくと主催者と常連参加者の極めて狭い世界で完結しがちではある

過去数度に渡りガンプラ王を輩出した香港大会
今年で10回目となるガンプラ王香港大会だが、コンテスト自体工夫を凝らし新規応募者の獲得に務めている
順調な右肩上がり・・・とまでは言えないが、比較的高い水準で安定し継続し得ているのも
参加者の間でのステイタスが認められ、またバンダイの販社とディストリビューターであるダニエル社との良好な関係に起因するところだと思われる
と、いうことでガンプラ王香港大会ですよ

ちなみに各部門は
少年組:13歳以下 / 青年組:14〜20歳 / 中級組:21〜30歳 / 高級組:31歳以上
という年齢差による4部門と女子組団体組の計6部門で構成される


電撃ガンプラ王香港大会なのだが、何故かMasked BAKUCの姿が看板に描かれている
Masked BAKUCの野望の発露と言えば言えるのかもしれないがその辺はまた後ほど・・・

かなり気になる作品 / 高級組


1/60スケール相当のグレートジオング
独自の解釈によるアレンジも為されているがスケールに見合ったディティールが施され完成度も高く
細部を見ていくと個々のデザインの意味が造形で反映され説得力のある作品として仕上がっている


DQ9エルギオスのエピソードをちょっと思わせるような囚われた堕天使といった雰囲気の作品
羽の内側の表現や拘束具の雰囲気がガンダムをモチーフとしながらも異世界の挿話を感じさせる
判りにくいが足元から伸びる階段状の通路に賢者を思わせるフィギュアを配置しストーリー性を高めている


東南アジア圏のガンプラコンテストでは比較的多く出品される武者ガンダム
"ガンダム無双"のイメージで作られた情景作品だが、ガンダム本体には然程手を加えている訳ではないものの
細部の仕上げは丁寧に行われており、見せる構図をかなり意識した作品であることがうかがえる

かなり気になる作品 / 中級組


様々なキットや完成品商材からパーツを流用し独特の世界観を作り上げた1/100クラスのリアル・ナイトガンダム
多少粗さは見られるものの装飾面にこだわった作りが作品性を強く現している

爆発光のエフェクトを造形で見せるというのは今では新味は無くなってきたが
切り裂いた表現としてのエフェクトは面白い
血刀を持ったジンクスのポーズは一考の余地はあるが、チェーンソー状のソードで一刀両断!という雰囲気が欲しいところ

かなり気になる作品 / 青年組


書き割り状の背景とLEDを用いた発光、水を使ったベースの表現等
模型的な作りにこだわらないアイデアで製作されたエンディングイメージのダブルオー
最初に見た時に水表現に本物の水を使っているとは誰も気付かず、DHMカメラマン氏が撮影する際に気付いたという


エキストラフィニッシュ的な塗装表現で仕上げられたHGUCサザビー
丁寧な表面仕上げで上質のMSという雰囲気が感じられる

かなり気になる作品 / 少年組


ジュニア部門の作品とは思えない程の仕上がり、オリジナルの装備、カラーリングが上手くまとめられたザク
ベースキットは06Rだが流用パーツも自然に本体に馴染んでいる
豹をイメージして作られた作品であるとのこと


遺跡の発掘調査中に滑落した仲間を助ける・・・というような情景だろうか
SDながら個々のキャラクターの表現と縦方向に構成した情景がシーンのイメージを上手く表現している


粗さは否めないが全体に海賊を思わせるアクセサリーや仕上げが雰囲気を上手く伝えている
ストーリー性が加味されれば独特の世界観を上手く伝えることができるのではないか

かなり気になる作品 / 女子組


三国伝のキャラクターを女性的な視点で個性的に表現した作品
2階層で構成された情景は視覚に訴える効果も高く、各キャラクターを作者なりの解釈で上手く表現している


飛龍に乗る孔明ガンダムという正攻法な作品
丁寧な仕上げ、シーンを表現するポージングともにコンテスト応募作品としての基本をしっかりと押さえた作品と言える


女子組の応募作品では三国伝のキットを使ったものが多く、その中でも"孫尚香"を使用した作品が多く寄せられた
キャラクターとしての使い勝手が良かった、ということだと思われるが
三国伝世界だけではなくオリジナル作品の題材としても作り易かったのかもしれない

かなり気になる作品 / 団体組


厳密なスケール的な考証よりもビジュアル面のインパクトを重視した情景作品
自作によるガンタンクは同じく配置されたMSに比べると遙に大きいが
移動砲座というイメージで細部まで作り込まれた作品として仕上げられている


木の根や石と絡めた巨大な敵と三国伝の英雄たちの戦い
という、独特の世界観をしっかりとした造形で仕上げたダイナミックな作品
アイデアという点では今回の全作品の中でも傑出した作品と言えるのではないか


ケロロの身体と三国伝の頭を組み合わせ様々なキャラクターを配した作品
それぞれのキャラクターの関連や演出に用いているアクセサリー等にストーリー的な関連を持たせ表現できれば
面白い作品になったのではないか

その他、ちょぴっと気になった作品

1/144ヅダと1/35ワッパを組み合わせたホバー機動銃座といった感じの作品
様々なパーツを流用し独特のメカニカル感でまとめあげられているが塗装、仕上げがやや単調に見えるのが惜しいところ

ふき出し等によるSDのコミカルな表現というのは時折見られるが
少年組のこの作品では表情などにも手が加えられコミックスのワンカットを立体化した感じが面白い

派手さという点では他作品と比べると若干おとなしい作品ではあるが
細部の丁寧な仕上げも含め作品自体のクオリティは高い

デビルガンダムを遺跡を守るサソリに見立て侵入者を防ぐ・・・というRPG的なストーリー立てが感じられる
表面に描かれた模様や隘路を感じさせる情景の仕立てが作品性を高めている

ケロロロボとは異なるケロン人用ウォーカーマシンという雰囲気だが
HGUCケンプファーをベースに様々な流用パーツで構成された本体はデザイン的にも良くまとまっている

中央のクシャトリアはGコレのクイン・マンサとHCMのサザビーをベースを使ってスクラッチしたものだとのこと

HGダブルオーは電飾によりカメラアイとGNドライブが発光するよう製作されている
画像ではその効果が判りにくいのが残念ではあるが模型としての効果は高い

ソレスタルビーイング勢揃い、というのはテーマとしては新味は無いが1/100で構成されるとさすがに迫力がある
ガンダムを打ち倒したドラゴンは流用パーツで構成されているが全体のまとまりはかなり良い
団体組で前年プラモ部屋を表現した同じチームが今年はケロロの部屋を作っていた
前回の亜流的な印象が拭えないがギロロの周りに散らばるナッチの写真等、芸は細かい

三国伝関係の作品では龍と組み合わせた作品が幾つか見られたがコンテストではやはり目を惹く

左画像は少々判りにくいがボーガン状の武器を構えるフラッグ
右画像はMGのフレームパーツを芯に作られたオリジナルMSで機能がよく感じられる作品に仕上がっている


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