中華三昧

北京料理を口にする機会は今までもあったが
日本や香港で頂く北京料理というものはおそらくローカライズされてるんじゃなかろうか

北京でいただく北京料理
どんな料理に出会えるのかを考えただけでも楽しいものである


【 24時間営業の串焼屋 】

24時間営業の串焼屋さん 燕京ビール 昆布
【 串焼屋 】
【 燕京[YANJING]ビール 】
【 昆布の湯通し 】
夕刻成田発で北京に着いたのは現地時間で9時半を回っていた
そんな時間にホテルにチェックインすると晩御飯をいただける店も限られてくるのだが
アテンダー氏が案内してくれたのは北京の庶民的な味を饗してくれる24時間営業の串焼屋さん

まずはビールで乾杯、ということになる
中国ビール=青島ビールという思い込みのある俺的には初めてお会いする燕京ビール
聞けば青島ビールよりも燕京ビールの方が中国国内でのシェアでは上なのだそうだ

おつまみに頂く昆布
湯通しした昆布を細切りにし、色々な調味料で作ったタレに軽く漬け込んだと思われるもので
味付けも良し、歯ざわりも良しでこれがなかなかビールが進む

アキレス腱串 羊肉串 腎臓串
【 アキレス腱串 】
【 羊肉串 】
【 腎臓串 】
北京料理の中で羊肉を使う料理は意外と多いようだ
羊肉の串焼きはスパイシーな香辛料がふんだんに擦り込まれ羊肉特有のクセはあまり感じられない

アキレス腱の串焼きというのは味が想像できずおっかなびっくりであったが
これは味的には実に淡白で軟骨を柔らかくしたような歯ごたえであった

そして腎臓だが、これは焼き物ではなく揚げ物だった
しっかりと火が通った腎臓もあまりクセはなく先入観以上に食べやすい
ちなみにコレは強精の素ということで食べ過ぎには注意であるとのこと

麻婆豆腐 じゃがいも千切りの炒め物
【 麻婆豆腐 】
【 じゃがいも千切りの炒め物 】
赤味のやや強い麻婆豆腐、北京料理の店だからたいしたことは無かろう
と舐めてかかったらこれが結構辛かった
四川の麻婆豆腐ほどではないにせよ日本で食べる麻婆豆腐の比ではない
二口目からは美味しくいただいた訳だが一口目で咳き込まなくてすんだのは幸いであった

串焼きがかなり濃い目の味付けなので箸やすめに野菜というのはありがたい
シャキシャキとした歯ざわりも会話と杯を進ませてくれる


【 全聚徳 】
Quan Ju De

全聚徳 厨房1 厨房2
【 全聚徳 】
【 厨房1 】
【 厨房2 】
140年の歴史を持つ北京ダックの名店として知られる"全聚徳"、東京−銀座・新宿にも支店があるが
今回訪れた前門全聚徳は全聚徳発祥の地として知られている

店内からガラス越しに見ることが出来る厨房では釜の中にぶら下がるダックを取り出し客席に運ぶところが見られる
政治家や著名人なども訪れるという名店だけに店内は込み合っており入店待ちで並ぶ人も多い

記念写真 北京ダック さばく
【 記念写真 】
【 あめ色に輝く北京ダック 】
【 馴れた手つきでダックをさばく 】
数年前に北の将軍様も来店したという全聚徳のダックは世界有数の北京ダックである
そんな話を聞くとその照りも違ったものに思えてくるから人間というものは不思議なものである
テーブルにダックを運んできた調理人氏が手早くダックをさばき、見る間に皿にダックの皮が並べられていく

ハツの唐揚げ ダックのお作法 脳天唐竹割り
【 火燎鴨心 】
【 ダックのお作法 】
【 脳天唐竹割 】
メインのダックが出てくる前にダックの心臓に扇子のような切れ目を入れ唐揚げにした"火燎鴨心"が配された
しっかりとした肉質でこれまたビールが進むこと請け合い

ダックが出てきて、つい食べることに集中してしまい写真を撮るのを忘れてしまった・・・orz
アテンドしてくれたCCTV森田氏が北京ダックを美味しくいただく方法を披露
ほぅ、こうして巻くと何となく通っぽい感じがするなぁ・・・という手つきを見よう見まねで試してみる

出てきた時に何となくそうかなぁ・・・思った皿はやっぱりダックの頭だった
煮魚の頭などは何の抵抗も無く箸をつけるのだがダックの頭を前にするとちょっと躊躇してしまう
しかも全体にカリカリで食べる所といえば脳みそくらいしかないんじゃない?これ?
ということでちょっといただいて見ると案外いける

レバーペーストのカツ アヒルの大事なところスープ 栗と青梗菜
【 レバーペースト・カツ 】
【 鴨四宝湯 】
【 栗と青梗菜 】
周囲にサソリの唐揚げが配された揚げ物はダックのレバーをペーストにしゴマを散りばめて揚げたカツ
ペースト自体は厚さ2mmほどとかなり薄くビールのおつまみといった感じが強い
サソリの唐揚げも試しにいただいてみるが固有の味というのはあまり感じられず香ばしさだけが印象に残った

ダックの重要な4種の部位を入れスープにした"鴨四宝湯"
大事な部分ってのは何だろう?
と、尋ねてみると舌、水かき、さいの目に切った鴨肉、膵臓なんだそうな
ちなみにこれも強精効果のあるスープとのことで2晩続けてそんなモノいただいてもねぇ・・・w

全篇アヒルづくしという訳ではなく野菜もいただく
栗はいわゆる甘栗系でかみ締めると口の中にほのかな甘さが広がる


【 福家楼 】

福家楼 冷菜 山査子のシロップ漬け
【 福家楼 】
【 冷菜 】
【 山査子のシロップ漬け 】
昔ながらの北京料理を食べさせる店で"炸醤麺(ジャージャー麺)"が看板料理だという
炸醤麺については後ほどということで、とりあえず冷菜からいただく

見た目の感じは上海料理にある"凍豬耳朶(豚の耳の煮こごり)"のような感じだが、かなりの量の豆が入っている
口に入れると溶け出してくる感じはまさに煮こごり

山査子(サンザシ)は酸味の強い実で、加工された食べ物には今までも何度かお目にかかったことがあるが
実の形を見たのは初めてかもしれない
シロップ漬けにされており、口に入れた感じは甘酸っぱく山査子の香りもしっかり残っている
個人的にはその香りがあるモノを連想させるのでちょっと苦手かもしれない
台湾でいただいた山査子羊羹は全然平気だったんだけどなぁ

野菜スープ 巨大肉団子 牛スジとアキレス腱の煮込み
【 野菜スープ 】
【 紅焼獅子頭 】
【 牛スジとアキレス腱の煮込み 】
前夜に痛飲したのでちょっと身体に優しげなものを・・・ということで発注した野菜スープ
野菜の甘さが溶け出していて温かいスープが胃に染み渡ります

肉団子のことを中華料理では"獅子頭"と記すらしいのだが、我々が知っている肉団子に比べると遥かに大きい
大人の男性の握りこぶしくらいはある
この大きさを見ると"獅子頭"という呼称は納得できるが、日本の肉団子はさしずめ"猫頭"といった具合だろうか

醤油ベースの汁で煮込まれた牛スジは柔らかく味も染みていてご飯のおかずに丁度よい味わい
豆腐のような白く四角いものが一緒に入っているが、これはアキレス腱

ジャージャー麺 混ぜる
【 炸醤麺 】
【 混ぜる 】
ジャージャー麺というと中華麺のような細麺のイメージなのだが福家楼のジャージャー麺はうどんのような太麺で
いかにも自家製麺といった具合に太さは不揃いになっている
左は肉味噌ダレをかける前のものだが、店員さんが持ってきた時はお椀の中のネギ、キュウリ、豆は別にそれぞれ小皿に入った状態で来る
テーブルまで来たところで小皿の薬味をひとつづつお椀にぶつけるようにリズミカルに音を立てながら入れていき
全部入れたところでテーブルに肉味噌ダレと一緒に配す

食べる時に肉味噌ダレをかけて豪快に混ぜ合わせてからいただく
お上品な食べ物ではないかもしれないが、まさに庶民の味というところ

店内のあちこちでカチャカチャと音が響いているがそれは皆ジャージャー麺を頼んだテーブルということか


【 東来順飯店 】
Dong Lai Shun Fan Dian

東来順飯店 羊肉のしゃぶしゃぶ 灰汁取りしてくれるおねいさん
【 東来順飯店 】
【 モンゴル風火鍋 】
【 灰汁取りしてくれるおねいさん 】
創業1903年というから100年続いている老舗が"東来順飯店"
北京では比較的ポピュラーな料理だと聞いてはいたが、羊肉のしゃぶしゃぶが想像以上に美味しい
オーダーストップ間際に店に滑り込み、とりあえず頼むだけ頼んだため
全部が一緒に来てしまいテーブルはあっという間にいっぱいになってしまったが
独特の形をした熱い鍋を囲み勢い付いていただいているとあっという間に皿が空いていく

灰汁取りをしてくれたおねいさん、黒服なのでフロアマネージャークラスなのかもしれない
写真ではちょっと仏頂面になってしまっているが、まだかなり若い印象で笑顔はなかなか可愛いおねいさんだった

羊肉 牛肉 韃靼蕎麦
【 羊肉 】
【 牛肉 】
【 韃靼蕎麦 】
肉の種類は羊だけではなく牛肉もあるのだが、やっぱりここでは羊肉をいただきたい
羊肉の皿は2種類あって、片方は生肉のスライス、もう片方は一旦冷凍したブロックをスライスしたもの
味的な違いはよく判らなかったが、羊肉のしゃぶしゃぶはクセになりそうな予感

肉、野菜といったしゃぶしゃぶ定番コースのラストは麺類ということになるのだが
この店で出てきたのは蕎麦
日本蕎麦とまったく変わらない乾麺だが、ルチン豊富な韃靼蕎麦なのだそうだ
肉、野菜をひとしきり鍋からさらった後に乾麺を入れ暫し煮込む
程よく茹ったところで肉をいただいていたゴマダレにつけて頂くのだがこれがベストマッチ
ゴマダレでいただく蕎麦というのは初めてだったが・・・コレは美味い


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