台湾電撃鋼弾模型王決定戦2006

【 出品作品ピックアップ 】

香港に続き開催されたガンプラ王台湾大会
定期的にガンプラコンテストが開催されるという環境もあり、出品作品のレベルは確実に上がってきている
その一方でコンテスト常連さんの応募も多く見られ
初心者が参加し難い状況にもなりつつあり、継続的なコンテストの開催を考える上では今後解決すべき課題ではある


以前は青文出版ブース内にガンプラ王コーナーが設けられるように設営されていたのだが
今年はガンプラ王ブースとして独立した形となった
ブースの施工自体は香港ガンプラ王ブースを参考にしたようで雰囲気はかなり似ているように思われる

ちょっと気になった作品

専業組(プロ部門)

ネモという題材自体が地味ではあるが
作品は作者さんの確かな技術を裏付けるような完成度で仕上げられている
一見するとただのネモとしてスルーしそうになるほど仕上がりの精度が高く
細部のディティールの追加もスケール感を損なうことなく、さりげなく施されていて審査員が試されているような錯覚を覚える

淡いブルーの濃淡でまとめられたRX-78ガンダム
色使いはセンスの為せる技と言えるのではなかろうか
飛翔するポーズというのは"決め"で見せるのは案外難しい
写真等で見る方向や角度を限定する場合は実に効果的ではあるが、現物審査の場合多方向から見て破綻の無いポーズが要求される訳で
本作品も脚の広げ具合や膝の曲げ具合の調整でライフルを撃つ瞬間の緊張感はもっと表現出来たのではなかろうか

ついナタクの龍頭に目が行ってしまうが銀で仕上げられたグフ本体は仕上げも丁寧で完成度は高い
本作品もポーズの付け方という点でもう少し見栄えは変わったのではなかろうか
龍頭を強調するのであれば左腕は真っ直ぐ前に伸ばし、モノアイの方向を合わせると力強さが加わる・・・と思うのだが

かなりオレ・アレンジが効いたガンキャノン
過剰過ぎないディティールの追加とメカ部の塗装が良い雰囲気を出している
大刀とガンキャノン本体のデザインのミスマッチ感覚が作品として消化しきれていないように思えるのが残念なところ

ボディカラーが赤であることで元キットであるガンキャノンを偲ばせる、と言えるほどにアレンジ効きまくりな作品
追加されたディティールで一部機体に馴染んでいないところがあったり、精度でやや甘いところがあったりするが
アレンジデザインは作者さんなりの個性が感じられ、他の作品とは違う趣を感じる

単品としての作り込みはかなりの域に達しているもののディオラマとしてのまとめ方がやや中途半端に見えるExSガンダム
淡く見えるパープルの色味は良い感じなので、機体周辺に配しているフィギュアでドラマ性を高めると良かったのではないか

赤い彗星のドムトローペンは小品ながら丁寧に仕上げられていて好感が持てる
追加されたディティールについては部位により密度のバラつきが気になるところで
仮組みをした段階でディティールの追加に関するシミュレーションを事前に行うとバランス良く仕上げることができる


EXモデルを丁寧に作り込んだ一品で、艦船だけではなく同梱のMSも決して手を抜くことなく仕上げている
ベースも含め飾り方にはもう一工夫欲しいところで
平坦な板上に単に並べるだけではなく、MSを並べているところは一段上げるといった高低差の処理などがあると良かった


高級組(一般部門)

桜花舞うイメージの彩色が実に美しい
発色も良く、濃淡で表された機体色上に舞う花びらもセンスが感じられる
工作、塗装共にハイレベルに仕上げられていて、塗装前の整形も確実に施されているであろうことが美しい塗面からもうかがわれる
1/100というスケール(大きさ)を上手く活かした作品として実に完成度は高い

ガンプラ王ということもあってか、AOZネタは多く見られたが、その中でもこのアドバンスト・ヘイズルは出色の仕上がり
スケール感を損なわないディティールの追加と、丁寧に塗り分けられた機体細部が作品としてのクオリティを高めている
装備の重層化によりMSとしての形状把握が困難になりがちなAOZ-MSではあるが
本作品では意図的かどうかは別にして、MSとしての基本的な構成が判りやすく
見せることを前提にした作品作りに努めた印象を受ける

仕上げに粗さはあるが、デスティニーの名シーン再現ということで迫力ある作品に仕上がったフリーダムとインパルス
このシーンは造形意欲を刺激するようで香港大会でも見られた作品テーマだが
ベースの作りも含め、可能な限りの表現が為されている
工作、塗装といった基本的な技術面では未だ・・・という印象を受けるが、迫力と言うか勢いで見せる作品ということでインパクトは強い

大作に囲まれ派手さはないものの、MGゼータガンダムを適度なアレンジを加え仕上げた作品
コクピットハッチ部等、アレンジを加えた部分で消化し切れていない印象を受ける部分もあるが、基本的な製作技術は高いように思われる

独特の分割線で外板を再構成し、それに合わせて彩色パターンを構成するというある意味理に適ったアプローチで仕上げられたRX-78ガンダム
外板のエッジ処理や黄色に塗られた部分の隠ぺい力にやや難アリ、というのが残念なところ
チラ見せ箇所を増やしているだけに内部メカの着彩に関しては細かい色分け等が欲しかった

画像処理がイマイチになってしまったので本作品の良さが伝え切れていないのが申し訳ないが
とにかく丁寧に、とにかくきれいに、という点を意識して作られた印象を受ける


テーマは、ズバリ『プラモ狂四郎』
個々にしっかり丁寧に作られていてかなり良い雰囲気なのだが
欲を言えばガンダムは旧300円ガンダムを使ってもらいたかったかなぁ・・・

1/144アストレイ改造のアマツ
独特な外観の機体なので特徴となるポイントをしっかり押さえる事で作品としてのアピール点ははっきりしてくる

1/400という小スケールながらしっかりと作りこまれたミーティア
塗装に関しては細部までしっかりと塗り分けられており単品としての完成度も高い
見せ方という点で一工夫欲しいところ

MGのZガンダムは派手さは無いが堅実な仕上がり
控えめながら細部のディティールアップが施されている

きれいに仕上げられたMG百式はスタンドを使用して浮かしているが、スタンドの自由度を活かしたポーズの工夫があると良かった

F91はMGを最速で仕上げたもの
時間はあまりなかったと思われるがきれいな仕上がりで良い

スケール違いの完成品を配置し遠近感を出すというのは或る意味オーソドックスな攻め方ではあるが
ボールを使ってコレだけ揃えるという執念に近い思いには脱帽

MGのRX78ガンダムとザクを使い第一話を再現
個々のMSのポーズがやや硬いのが残念ではある
ベースの広さに関してももう少しコンパクトにまとめても良かったんじゃなかろうか

サンドカラーでまとめられたMGドムは色使いも良い感じでおじさん好みな仕上げが良い
MkXについてはプロポーションバランスにやや難有りだが作り上げたこと自体を評価したいところ

出撃するフリーダムはシンプルながらポイントを押さえた造形のカタパルト
待機しているフェイズシフトダウン状態のストライクを配する事でストーリー性が強調されている

MS本体部分はうっすらとピンク色がかっていて良い感じだが
メッキのゴールドを落とし、薄めたクリアレッドをかけていると思われる

斧ザクのモノアイはLEDを使い光らせている
電飾の取り回しのためか少々ゴツイ支柱で支えているのが工作、塗装ともに丁寧な仕上がりだけにちょっと残念

シグーDAは装備も派手なのでポーズのつけ方次第でそれなりにカッコ良く見えるのだが
本作品は各色ともに発色も良くきれいな仕上がりで完成度は高い

色の塗り重ねで深みを出すという絵画的な塗装で仕上げられたデビルガンダム
比較的広い面が多いものを塗装する場合はこうしたアプローチは効果的に思える

絶対数は少ないがSDの応募も見られる
たまたま今回は2点フィギュアとセットの作品が見られた
模型趣味人と言うよりもキャラクターファン的な気分が強く感じられる


初級組(ジュニア部門)


適度な汚しが施されスケールなりの巨大感を感じさせるズゴックE
やや単調ではあるが地面にめり込んだ足回りの地面表現が雰囲気を高めている

GKの改造パーツではなくプロヴィデンスからパーツを持ってきたと思われるプロヴィデンスザク風ザクW
シールドのマーキングも良い感じでオレ風味の第一歩としてよくまとまっている

赤と銀のツートンでまとめられたシグー
塗装前の仕上げにやや粗さが見られるが銀塗装部でその辺が伝わってしまっているのが残念なところ

SDで作られたホワイトドール
ディフォルメフィギュアなんかも並べてシーンイメージを強調すると良いかもしれない
SDの場合スケール云々を言うのは野暮というものですから・・・


団体組(グループ部門)

コロニーを巡る攻防戦ということでスケール違いのZガンダムとガンダムMk-2、ガブスレイを配し遠近感を出しながらコンパクトにまとめている
団体組みということで個々の仕上がりは微妙に個性が反映されているが、全体に完成度は高い

MGのEz8とグフカスの決闘シーンを再現
グフのパイプの乱れは少々気になるところだが汚しの具合もなかなか
グフカスのポーズに関してはやや硬い感じがあり、もう一工夫欲しいところだが迫力のある仕上がりでかなり良い感じ

テキサスの攻防をMGで再現
大型のベースにMG3体というのはやはり団体組ならではという感じ
ゲルググ単体の仕上げは良いのだが作品のレイアウト上は少々中途半端な印象が拭えない

スケールはまちまちだがそれらしく見えててしまうレイアウトの妙が感じられる
特にビグロとHGUCガンキャノンの仕上がりが良い
近景にあたる連邦側メカについてはポージング、レイアウトともによく考えられている
遠景の3体のリックドムにポーズをつけてやるだけでも雰囲気は変わってくるのではなかろうか


0080のシュタイナー隊の連邦軍北極基地襲撃シーンを再現したディオラマ
ベースの対角線上にMSを配置する事で臨場感のあるレイアウトとなっているが
ハイゴックのポーズに関してはやや躍動感に欠ける感じなのが残念
身体のひねり、腰位置を変えるだけでもだいぶ雰囲気は変わるのではないか

待機中のアストレイディオラマは同スケールの航空機やフィギュアを配置する事でスケール感を上手く表現している
構造物とMSの大きさに極端な差があるので全体のまとまりがやや不安定な印象を受ける
管制塔のような高い建造物を合わせる事でディオラマとしてのまとまりは表現できるのではないか

MG版師弟対決ということで迫力ある構成となっているが
ガシャポンのカプセルを使った波動の表現というアイデアは効果的で面白い


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