香港電撃高達模型王大賽2006

【 出品作品ピックアップ 】

マンネリという言葉で括るのは如何なものかと思うが
長く続くコンテストというのは気がつくと主催者と常連参加者の極めて狭い世界で完結しがちではある

過去2度に渡りガンプラ王を輩出した香港大会
今年で7回目となるガンプラ王だが、コンテスト自体工夫を凝らし新規応募者の獲得に務めている
順調な右肩上がり・・・とまでは言えないが、比較的高い水準で安定し継続し得ているのも
参加者の間でのステイタスが認められ、またバンダイの販社とディストリビューターであるダニエル社との良好な関係に起因するところだと思われる
と、いうことでガンプラ王香港大会ですよ


ちょっと気になる作品

専業組(プロ部門)

写真の画質が悪いのはすべてカワグチのせい、ということになるが
出品作品中、出色の出来だったのが1/400キハール、モノはDHMの付録のアレ
小スケールながら本体の作り込みはもちろん、ベースも力いっぱい作り込まれている
工作、塗装と文句無しの出来栄えで随所に施されたマーキングが実に効果的な仕上がりとなっている


1/60ハンマ・ハンマ
何故ハンマ・ハンマ? 何故1/60?と疑問符が並んでしまう程の迫力
数あるモビルスーツの中でハンマ・ハンマを選び、スクラッチで1/60の大作を作り上げるという作者さんの姿勢に
問答無用で頭を下げたくなる
かなり強調された胸まわりのボリュームは好き嫌いが分かれるところだが
プロポーションバランスも破綻無く良くまとめられている
ディティールの入れ方は部位によりやや単調なところも見られるが、そんなことは帳消しになるほどの存在感ではある

「光と闇」と題されたウイングゼロカスタム
中心線から左右で「光と闇」を表現しているのだが、流用パーツの使い方や細部の左右でのディティール差の出し方が実に上手い
彩色に関しても左右でかなり配色が異なるのだが、ひとつの作品としてあまり違和感を感じさせない
画像加工で構成したかのような雰囲気を漂わせる作品だが間違いなく立体作品である

ブースター付きギャプランの打ち上げ準備を進める基地風景
といった感じの作品であるが、整然とし過ぎていて打ち上げ前の緊張感、雑然とした空気が足りないように思える
ベースのサイズに対しやや間延びしたように感じられるレイアウトに起因するのであろうが
機材、各種パイプ等を配したり、打ち上げ台と他の構造物の高低差を意図的に演出するといった見せ方があると良かったかなぁ
個々の"役者"の作り込みはかなり考えられていて見応えもある
ギャプランの黒っぽいところは耐熱タイルが貼られているような表現になっていて
機体の機能をベースに広げられた妄想がダイレクトに感じられて良い

ヒロイックなカッコ良さが感じられるアカツキだが、これはMGストライクガンダムをベースに作られた1/100の代物
作者さんなりのアレンジも所々見られるが、元ネタに引きずられたような違和感は感じない
シャープな造形も存在感を高める一助となっているように思える

背中のブーメランに目が行きがちだがブルーフレーム本体もかなり丁寧に作られている
各部のディティールも丁寧に作りこまれているが、全体の印象に馴染みきれていないところも散見されるのが残念
1/100ということで存在感はかなりある

基本GKな1/220モデル
まんま、ということではなく細部もしっかり作りこまれていて小品ながらアップに耐える度はかなり高い
細部の真鍮線細工などはもう少ししっかり形が出ていれば・・・というようなてんはあるのだけれど
そうしたところを補っても余りある作品というところだろうか

アッガイベースのパワードスーツ
発想的には時折見られる作品傾向だが、フィギュアの仕上げやコクピット内部の作り込み等、見所は多い
獣をハントしたところなのだろう、水辺に横たわる獣を配することでストーリー性が高められている


独特の彩色感覚で既に作風というようなものを確立されている作者さんはガンプラ王の常連さん
絵画タッチの仕上げだが不思議な生物感を感じる
好き嫌いの分かれるところだが、オレ的には結構好きな作風ではある

かなり鎧気分なMGギャン
赤い彗星ならずともピンクを基本色に置くというのは結構勇気が要るもので
ついついピンクではなく赤に振ってしまいたくなるのが人情(多分)
ところが赤に振るとRジャジャっぽくなってしまうということでギャンとしての造形にこだわりながら
上手くまとめてある印象を受ける

Zベースであるというのが初見では分からなかった
1/100作品ということでボリュームも相当なもので迫力は十分
長モノを構えさせるといったポージングに工夫があると良かったのだが・・・

出撃前といったところだろうか
キットのディティールを活かした整備中のボール
理屈的には柱等のベースを構成する要素はあってしかるべきなのだが
模型作品とした場合に何を見せたいのかという点を考えると、視界に障害物があるというのはあまり得策ではない
その辺の嘘というのは作品作りではアリでしょう

黄色を基本色としたPGストライクは表面のディティールも追加され
適度なスミ入れが機体のメリハリをつける上でかなりの効果をあげている

SEED関係から2作品
工作面でディティールにこだわり製作されたフリーダムは堂々としたポーズも決まっている
全体にバランスの取れた工作でカッコ良く見せるためにはどうすればいいのかを心得ているように思える

一方のデスティニーは随所にアレンジが加えられオレ気分が十分に伝わってくる
機体各所に貼られたデカールはやや過剰気味な気もしないではないが
デコラティブな改造が施された機体にはマッチしている


高級組(一般部門 over20)

今大会から一般部門は年齢で分けられ
20歳以上と15歳以上20歳未満の2部門が設定された
高級組は一般部門の20歳以上のクラスということで作品の質、量ともに最も応募の多い部門となった
紫のドラグーンと金色に塗られたメカ色が印象的なストライクフリーダム
ロングライフルを構える姿もなかなか様になっているが
左足はここまで曲げる必要はなかったように思える
ベースで固定されて入るが見た目の不安定感は否めない

作品的にはSEED系がやはり多い
ライフルを構えるデスティニーは本体の作り込み、仕上げは十分なのだが
ポージングでやはり損をしているように思える
踏ん張った感じの下半身とライフル、顔の向きがバラバラで
攻撃中に死角から現れた敵を見やるというシーンは想像できるのだが単体で見た時には説明が必要になる

ザクWは外板各所に肉抜き状の穴を開けオリジナリティを高めているのだが
穴から見える外板の肉厚が均一(プラの肉厚)に見えてしまうのが残念
部位により薄々攻撃を加え外板の厚みの差を演出してやると"らしさ"が高められたのではなかろうか

翼を伸ばすというのは装飾モノの多いMSをより大きくかっこよく見せるアレンジとしては定番アレンジとも言える
・・・のだが、右画像のフリーダムは少々伸ばし過ぎで全体のバランスにやや欠けるきらいがある
基本工作や塗装も丁寧に仕上げられているだけに惜しいところではある

陸ジムカラーで塗られたザクWはその配色のせいもあるのだろうか
長モノを装備している割には力弱く感じられてしまう
仕上げは繊細なディティールが追加され上品な感じの仕上がりでいい感じではあるのだが・・・

放射状に広がる羽根の印象で非常にシャープな機影が感じられるディスティニーだが
大型の剣を大上段に構えるポーズとしては腕の上げ具合、曲がり具合に勢いが感じられない
翼の間から後方に剣先を逃がし、肘も真っ直ぐに伸ばしてやると迫力が変わるんではなかろうか

1/144という小品ながら機体色の赤の発色が良く
非常に存在感のあるセイバーガンダム
惜しむらくはコンテスト評でよく記すところなのだが銃を構えたポーズをとらせるときは
基本的に銃の方向と視線が同一方向を向いている方が望ましい

ゼロカスポーズのイージスガンダム
スリムなフォルムの機体であれば両手にロングライフルを持たせるとそれらしく見えてしまう
背負いものが目立たない機体なのでアピールが弱い印象だが、アマツあたりを色換えでやると面白いかもしれない

そしてアマツ
足元にトグロを巻くように積み上げられているのはガンプラのパーツで
売り上げ貢献度の高い作品・・・ではある
本来的にはバンダイ賞的なメーカー特別賞はこういう作品に贈られるべきものなのかもしれない

GK改造パーツを用いているのだろうが
GP04は中華圏のコンテストでは必ずと言って良いほど1点は出品される
長大なプロペラントやロングバレルの武装は比較的ポーズの演出がし易い
反面それだけに個性の出し方が難しいという点も実はある
そういう意味では本作品の場合少々おとなしめな印象がありポージングにはもう一工夫欲しかった

ソロモンエクスプレス風味ということで作られたガンダムは細部の作り込みも丁寧でメカニカル感も高い
小林誠さんのダイナミックな仕上げを目指したものと思われるが
塗装〜仕上げに関しては粗さの方がやや目立つ感じでちょっと惜しい

MGサザビーは機体そのものが大きいため、その大きさに目が慣れてこないとポージングがやりにくい
ディオラマ作品なんかもそうだが、時々離れて見てバランスを確認する、というのは必要

旧版F91は本体も丁寧に作られているが、透明板に半透過でプリントされたパッケージ画を
サイズ違いで複数枚立て、分身の術状態にしているという演出が面白い
本体のポーズも絵に合わせてあると尚良かったように思える

戦車の砲塔をシールドのような感じで持たせるというのは大胆だが案外それらしく見えてしまう
特にヅダという機体の試行錯誤感が違和感の無さを促しているのかもしれないが
本体にもディティールの追加に同車のパーツを使っていることで取って付けた感が薄まっているようにも思える

フォルムにこだわったと思われるギャンはMGではなくHGUC版
俺の抱いているギャン像はこうなのだぁ!
という作者さんの気分が作品からも十分に伝わってくる
ポーズの付け方には一考の余地はありそうだけどね

作り自体は非常にプレーンな感じのザクだが、汚しの入れ具合が(・∀・)イイ!感じ
くどくなると単に汚いだけになってしまうのだが、程よいところで仕上げてある
本体のストーリー性が感じられる作品だけに、ヴィネットのような感じでシーンの演出に挑戦すると
かなりいい作品を作る作者さんなのではなかろうか

GP01fbをベースにした龍ガンダム
カラーリングの変更だけでも元キットのイメージとはかなり変わってくる
胸、肩にあしらわれた龍頭が有無を言わさない感じではあるが
脚部なんかを見るとGP01fbというキットの選択はかなり的を射ているように思える

ネタ系の作品もいくつか見られたが個室に座るガンダムとザク
細かいアクセサリーで個室の雰囲気をよく表しているが
両方とも腰アーマーを外しているというのが一番のポイントだろうか

クルルロボ・・・ではなく、クルル専用ボール
アレンジの感じもなかなかだが、MGパッケージもかなりそれらしくて良い
クルルのキャラクターを考えると大型火器というのはどうなんだろう?
もっと卑怯系な装備だと更にそれらしい感じになると思うんだが

赤いカエルと赤い彗星・・・なんだけど、マーキングはギロロ専用機
SDザクをスーツに見立ててヘルメット(頭部)を脱いでくつろぐギロロ
みたいな演出が加わると良かったのではなかろうか

青年組(一般部門 under20)

青年組と称された部門は15歳以上20歳未満の参加者による部門となる
コンテストの平均年齢上昇の傾向は勿論あるが、応募数自体は多めでちょっと安心ではある

一品モノとして丁寧に作り込まれたガイアガンダム
単なるディティールアップに終わらず、各パーツの精度を上げ全体にシャープな印象を表現している
動物型MSという或る意味ネタ的なデザインながら、メカニカル感溢れる仕上がりが素晴らしい

ゼロカスを使った天使(或いは堕天使)的表現というのは比較的多く見られるアプローチではある
今回の作品は部門入賞を果たしたものだが
比較的低目の年齢ながら工作、塗装共にスキルも高く作品としてのまとめ方も上手く
全審査員異議なしでの入賞とは相成った
写真がヘッポコなのは・・・オイラのせいです・・・orz

この夏のコンテストでは旬とも言えるデスティニーvsフリーダムの海上決戦
本作ではベースこそなかったもののスタンドを使い効果的な構成でシーンの再現を行っている
両機のポーズに関してはやや躍動感に欠けるところがあるのが残念
それぞれの作り込みも十分なだけに力の入りどころが表現されていると良かった

劇中の躍動感を表現する、ということで作られた2作品
それぞれに別人による応募作ではあるが並べて置いておきたくなる
メカとしての表現よりもフィギュア的なポーズの追及というアプローチは最近ではあまり見られなくなったが
ガンプラの楽しみ方のひとつとしてこうした作品を見ていると楽しくなる

これでどうだぁ、という力強さが感じられるスーパーガンダム
ベースキットはMG ver2.0でボリュームもかなりのものだがきれいな仕上がりで存在感がある
Gディフェンサーの白線もアクセントとして効果的ではなかろうか

ヘイズルはポージングにやや難有りだが丁寧な仕上げと
AOZのイメージを伝えようとするベースのアイデアが面白い

生物的なアレンジでオーラバトラー風味のキュベレイは意図的に本体と肩バインダーのバランスを変えているのだろうか
俺的には通常バランスで組み上げた方が良かったんじゃないか、と思ってしまう
全体に均質な仕上がりになっているので柔らかそうな所、固そうな所といった部位による表現の違いを施してやると
より生物感が増し、作品テーマに合致するのではないかと思われる

我々の感覚的には鬼を連想させる仕上がりで作品としても面白いWGアーリー
黒と赤という配色は定番っぽい雰囲気もあるが、両色の面積比により作者の個性は発揮できる
凶悪そうな剣を持たせるのであればそれなりにポーズにこだわるといった演出も欲しかったところ

汚しがかなり強めで全体に茶色く見えてしまうシャイニングガンダムだが
表現しようとする"勢い"を考えると、これはこれで有りのような気もする
身体のヒネリ、左腕の決め方でもっと躍動感が加わるように思われてしまうのがちょっと残念

逃げたアスランが落とされたシーンというのはガンプラ心をくすぐるシーンではある
デスティニーの圧倒的な力というものが感じられる作品だが、光の翼がやや立ちすぎているように思える
もう少し水平方向に倒すとデスティニー全体が大きく見える効果を伴い力強さが増すのではないか
まぁ、気分・・・ではあるんだけどね

早くも1/100ストライクベースのノワールが登場
1/144のキット自体は既売なので立体資料とすれば難易度超高め、という訳ではないと思うが
こういう作品は最初にやった者勝ちなところは正直あると思う

環状に展開したドラグーンが印象的なストフリだが
ドラグーンを外した状態のストフリというのは少々チカラ弱く見える向きもある
スタンドを用いることでフレキシビリティが増すポージングに凝ってみるというのは悪くないと思うんだが
ドラグーンの輪も角度をもう少し起こしてやっても良いんじゃないかなぁ

初級組(ジュニア部門)

ジュニア部門ではSEED系の作品が多いのだが、そんな中で結構目を引いた砂漠ドム
汚れ具合はまだこなれていないように見えるが、他の人の作品を見たり作り重ねることで加減と表現は身についていくと思われ

黒と銀で仕上げられたゼロカス
白の代わりに銀で、というのはよく見るアプローチだがメタリック系の塗装の場合
下地の整形が十分でないと傷等が結構目立ってしまう

白旗を揚げ横たわるSDインパルスはデコパージュのベースを使いヴィネットで仕上げている
ガラスケース内の照明のあたり具合が微妙な効果を出している、というのはタナボタだが
全体の構成は良い感じにまとまっている

ノワールの翼を付けたソードインパルス
お手軽だけど効果的な改造の第一歩ということでは正攻法ながら
自分なりの活躍想像図が出来上がっているようで今後が楽しみ

フリーダムの翼にストフリのドラグーン
放射状に広がる翼の先端が太くなるシルエットは不安定な印象を与えるので
ドラグーンの付け位置は根元の方に持ってきた方が良かったんじゃなかろうか
若しくは2個付けてるうちのひとつは先端、ひとつは根元という風に配置してみるとか・・・
アイデアは面白いので色々試してみるといいかもしれない

昨年の専業組にあったマラサイ・ヴィネットを思い出させる構成のヘイズル
ヘイズル本体に対しベースが狭いように思えるので作り込みとあわせてもうひと工夫加わると良かったのではなかろうか

SDだから、なのかも知れないが弧を描いたサーベルが斬りあいの雰囲気を良く表している
スミ入れを含めややクドイ感じの塗りではあるが、本作では逆に力強い印象を与えている

女子組(女性部門)

女性部門というカテゴリー感を全く感じさせないガチな作りは香港有名モデラー"ツェ"さんの娘さんの作品
彼女は昨年PGストライクで部門優勝を果たしたのだが
その時の少女然とした作風とはうって変わって今回は親父さんの作風に近いものを感じさせるアートな感じの作品だった
苔むした遺跡のような石化したMSの表面にはガンダムやドムが塗り込められたように一体化し
脚部はMSとしての意匠を失い建造物のような表現が為されている
探索艇のようなボールのアレンジも申し分無しでアイデアと技術が融合した驚きの作品ではある

天から使わされた巨人
MSの前の地表で祈る妖精(?)の姿に気づかなかったら作品テーマは少々曖昧だったかもしれない
基本色の白にピンクを混ぜた淡い色使いは女性ならではの丁寧な仕上げ感で美しい
せっかくなのでトリコロールではなく白をベースに淡い色付けで彩色していくとテーマ性が強調されるように思える

SDではあるがカッチリとした作りが目を引くヘイズル
工作、仕上げともに丁寧で、手抜きの無い仕上がりは好感が持てる
もっといろんな作品を見せて欲しいと思える良品ではある

写真では目立たないがグラデーションによる彩色が美しいゲルググ
グラデの色調変化の雰囲気がカワグチのアプローチに近くちょっとシンパシーを感じてしまう作品

鏡のこちら側と向こう側の世界というテーマで作られた作品でポーズの対称性に気を配って作られている
MSはそれなりにテーマに即した印象を受けるのだがベースの造作に関しては何で・・・?と思ってしまう
正逆、明暗、真偽等々表現方法でテーマを明確に表現することは出来ると思う

ネタと評しては失礼だと思うが、やっぱり来たかぁ・・・というのが正直な印象
プロポーションが人体とは異なるので服はもちろん手作りだが(多分)苦労の跡が偲ばれる
旧ザクを選んだのは正解ではなかろうか
ベンチや諸々の小物が効いている

ポーズの付け具合も出来る限りルナマリアを意識した感じでなかなかの雰囲気なSDザクW
頭のバランスがちょっと微妙ではあるが、これはいたし方がない

ジェットストリームアタックの方はSDとは言え同じMSを3体仕上げるのは少々根気を要する
せっかくなのでドム3体のポーズにちょっと工夫が欲しかった

カエル人気は香港席巻中
チビケロは丁寧な作りで部屋の雰囲気もほのぼのしていていい感じの作品に仕上がっている
工作、塗装も丁寧でチビケロが実にかわいく仕上がっている

ザク捕獲中のケロロ小隊
ネットがちょっと不自然な広がりになっているので
もう少しザクに馴染ませるなり、ケロン人の配置に工夫するなりするとまとまりが出たのではなかろうか

DHM付録のネギまフィギュアを使ったガンダムはミックスのまとめ具合が上手い
全体のバランスをとりながらガンダムの記号となる意匠を上手く入れ込んであるのはセンスですね

団体組(グループ部門)

SDの大きさを見ると軍曹さんの大きさ、作品全体の大きさが想像できるだろう
軍曹さんは自作らしいのだが帽子の質感が良く表現されている
砂地とクリアブルーに塗られた透明板で作られたカバーの効果により
水中のような雰囲気が漂うが、夜をイメージした作品であるとのこと
軍曹さんを引きずるSD個々がそれぞれに何をしているのかが配置とポーズでよくわかる
作品としてのまとまりは実に上手い

4コマ漫画的に分割しストーリーを加えた作品
スピードを上げるためにジムに来たSDガンダムが1ヶ月のトレーニングでスピードではなくデッカクなっちゃった〜
というような意味だと思うのだが、ストーリーとオチを4面に仕切ったベースで上手く表現している
それぞれのシーンに配された小物もよく出来ている
グループエントリーということでシーンごとに担当分けして作り上げたと思われるが全体の統一感も破綻がない
作品の傾向としては新しく、面白い

ステージ上で熱唱するグーンと声援を送る水泳部の人たち(ケロン人も一応カエルだからねぇ・・・)
水玉のロングドレスにドライフラワーの花束を手にし、パーマ頭のグーンの造形が異常に上手い
水泳部の人たちもかなりまじめに作られているがやはり眼はステージ上に引き付けられてしまう
全力でこういうネタを真面目に作り上げるというのはオレ的には大好きです

崖に配置された武者ガンダム御一行
塗りで仕上げると実に手間隙のかかる武者ガンダムがこれだけ揃うと圧巻ではある
空間を有効に使うという意味では高さ方向に展開するベースというのは最適で
SDのように背の低いものには実に有効で上手くまとめ上げられている

アッザムというモチーフ自体が最近では珍しいが
リーダーの展開なんかも表現してあれば作品としての見栄えはかなり変わったのではなかろうか
動きのあるポーズを意識して配置してあるMSだが
全体にバラついた印象を受けるのでシーンとしてのまとめ方は更にもう一工夫欲しいところ

地上と地下の2層構造のディオラマ
地下の方はそれなりに秘密基地感があって良いだけにもう少し地表の作り込みが欲しかった
鉄道模型用のフィギュアなどを使ってシーンの演出を行うとドラマ性が加わり良くなったのではなかろうか

ケースの中で書き割りを使いシーンを表現しているPGストライク
本体の作り込みが丁寧に出来ているぶん書き割りの背景処理が少々チープに見えてしまう
ケースのサイズに対しPGが大きいので窮屈なポーズになってしまい見せ場が減じられているのが残念ではある

同じくPGストライクを使ったディオラマだが、こちらは倒れこみ放置された状態で
機体各所の汚しと木々の絡みが時間の経過を感じさせる
紙で作られた建物が少々難あり

個々の作り込みやポーズのつけ方等はまだまだ改善の余地はあるのだが
ストライクの後方の池にいるカメがいい味を出している
みんなで楽しみながら作っている様子がなんとなく感じられる


ということでご覧いただいたガンプラ王香港大会応募作品の数々
全点掲載という訳にはいかないが、カワグチ基準で気になった作品をピックアップしてきました
もちろん他にも面白い作品、よく出来た作品は多く見られ
ここで採り上げた作品も画像で掲載できなかった見どころはまだまだあります
立体物は直に見てナンボ、というのを写真を整理しテキストを記しながら改めて感じる次第ではあります


香港電撃高達模型王大賽2006 INDEXへ戻るイベントレポINDEXへ戻る各種イベントへ戻るトップへ戻る

別館トップへ戻る
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送