模型亞洲盃挑戰賽2005
(2005 Bandai Action Kits Asia Cup)

【 韓国予選 】

BAKACレギュレーションではジュニアと一般の2部門ということになっている
各国共に市場環境が異なるため、本選に向けての募集の他にローカルの部門を設けている所も多い
韓国大会ではBAKAC2部門に加えてSEED部門が設けられていた

出品点数は総数60点弱
数的にはやや少なめではあったが、内容はかなり濃く見応えのある作品も多く今後が楽しみな市場ではある


こんな作品がありました

SEED、SEED DESTINYに対する人気は他国と変わらない
また、フィギュアを配した作品を見てもキャラクター人気がその一側面を支えているのが判る
SEED関連の他にウイングやGガンダムも出品されていたが、キャラクター人気的にはGガン人気が根強いらしい
韓国でGガンが広がったのが3年ほど前ということで
日本と比べても未だ鮮度が落ちていないというのが大きな理由だと思われる
UC系のガンダムはやはり主流
作品としてはMG、PGによるものが多く精度にこだわった作品が多く見られる
ストレートに組み上げるだけでもそこそこ見れるボールも全体で5点と比較的多いモチーフではある
スミ入れも単に黒で入れるのではなく、明るい機体色に対し
茶系、或いはグレイ系で行うといった作品ばかりで仕上がりも非常に良い
コンテストでは必ず見られるケンプファーだが、韓国でもメタリックに仕上げられたケンプファーがあった
やはりフォトジェニック(?)なキャラクターなのであろう
ZGの人気も高いという話を聞いたが、作品傾向では主役機であるZGの姿はなくMK2が多いのは意外だった
MG ver2が発売されたばかりという影響もあるのかもしれない
BKRスタッフの話しではHGヘイズルは良く売れたという評価らしい
DHMが韓国国内で流通している訳でもないのだがAOZの設定面もみんな良く知っている
さすがネット先進国、既に情報に国境無しという感じではある
センチネルの人気も高く、サイン会の時に言葉を交わしたお客様から
「センチネルが一番好き」という言葉を聴くことも一度ならずあった
グレイで塗られたヘキサ、結構似合う配色なんだねぇ

ちょっと気になる作品

PGストライクを使ったディオラマ
各所にフィギュアが配されているが、それぞれの役割がはっきりしていて構成の上手さが感じられる
整備中の様子がPGの内部メカを活かすことで効果的な表現となっている

メタリックとグロスで仕上げられたキュベレイ
細部の作り込みからも丁寧な仕事であると言える
これはとにかく現物を見て欲しい作品で、特にメタリックカラーを使ったメカ表現が単調にならずよくまとめられている

MGで作られたディオラマ
MSの作り込みはやや甘いが、壊れた玩具店、ベースに散らばる空薬莢などシーンを演出することに気を配られた作品と言える

オリジナルデカールを貼り仕上げられたGP03とEz8
デカールがややくどい感じではあるが、単品としての完成度は高い
Ez8にはアイナたんのイラストが機体各所に貼られているが、全てのデカール表面に胸隠しの紙が貼られている
これは、まぁお国柄なんだろうか

アップ画像のみの78ガンダムはディティールの追加がいい具合に施されている

サザビーも海外ガンプラコンテストでは定番とも言えるほど出品されるネタではあるが、かなり手が入れられた様子がうかがえる
画像では伝わりきらないが赤の発色も良い

SDのザクウォーリアはベースにフィギュアとともに配され、ひとつの作品としてよくまとめてある
SDをひとつのMSとして捉える手法は必ずしも新しいものではないが、構成力で新鮮な印象を出している

ゼロカスタムは翼に描かれたマーキングがパーツに密着していない部分が散見されたが
丁寧に作り込めば作品としてのクオリティは良いだけにアピールが強くなると思われる

グロスとメタリックで仕上げられたグフは塗装前の下地の整形の甘さが見られるため、かなり損している
表面仕上げをしっかり行った上でこのような塗装仕上げが施されていればかなりポイントは上がったのではないか

シャア専用ボールも基本に忠実な丁寧な仕上げでよく出来ている
ネタにマジレス的な仕上がりは見ていて思わず笑みがこぼれる

GP04は改造パーツではなくセミスクラッチで作られているらしい
全体のバランスは良好で、細部の仕上げがしっかり出来ていると文句なしの作品に仕上がりそうな期待感を感じさせる

出品されたボールの中でも特にきれいな仕上げのボールが上画像のそれ
キットへの依存度が高くオリジナリティは見られないが、同様の仕上がりで他のMSも見てみたい
機体全体に溶きパテによるテクスチャー表現が施されたハイザック
一見すると普通のザクかと思わせるほど陸戦的なハイザックだがドライブラシの具合がなかなか良い
赤キュベレイはバンダナをあしらったベースが構成上効果を挙げている
キュベレイ本体は塗膜が厚くやや眠い仕上がりになっているので多作することでその辺の感覚は判ってくると思われる
ジュニア部門のGガンダムはオープニングのイメージだと思われる
足元のガンプラパーツがもったいない感じだが、雰囲気は良く出ている


ということで、今回は出品作全点を掲載してみた
総じて言えるのは全体に手堅くまとまっているなぁ・・・ということだろうか
日本のコンテストで出品される作品の作風傾向にかなり近いものを感じる

香港、台湾で見られるようなヤンチャな感じの作品はほとんど見られないが
スキルレベルは全体に高く、設定・考証にこだわりを持った作品が多く見られるというのがそう感じる理由だと思われる

文中でも触れたが、ネット先進国と言われる韓国の充実したネットインフラは
やはり韓国のガンプラ事情に於いても大きく影響しているのではなかろうか

無数にあるガンプラ系サイトで得られる情報は玉石金剛的な面は勿論あるが
韓国モデラー諸氏にとって雑誌等の媒体では得られない広く深い情報源となっているように思われる
潜在顕在は別にして自分がコンテスト作品を作る際にはやはりそうした情報が影響するものと思われる
今後様々な作風に触れそれらが消化された時に韓国モデラー諸氏の作風はもう1段変わってくるように思われる


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